ハンセン病元患者に関するパネル展示を巡り、兵庫県芦屋市職員が元患者の容姿について差別的な発言をしたとして、市側が「極めて不適切だった」と当事者団体に謝罪したことが2日、市などへの取材で分かった。

市は8日に職員らを対象とした再発防止研修を開く。

 市などによると、昨年9月、市内の人権団体から、市役所の展示スペースで人権問題に関する企画をしたいと電話で相談があり、ハンセン病が話題に上った際、職員が「顔のパネルが並ぶと市民の方がびっくりされる場合があるのでだめですね」などと話したという。

 人権団体側は「びっくりされる」ではなく「ショックを受けて気持ち悪くなる」だったと主張している。

 これを受けハンセン病関西退所者原告団「いちょうの会」などが市に事実確認を要請。

市は「差別事象」と判断し、今年4月に伊藤舞市長名で「覚悟を持って写真に写った方々や回復者を傷つけた」と謝罪した。

 公表しなかった理由について市は「発言に差別の意図はなかったが、関係者に二次被害を招くかもしれないと考えた」とした。

 研修では国の隔離政策に自治体が協力した歴史などを再確認し、元患者や支援者から直接経験を聞く。

 研修で講師を務めるハンセン病回復者支援センター(大阪市)のコーディネーター加藤めぐみさんは「職員の発言は、後遺症によって差別されてきた回復者にとって大きな問題だ。当事者や家族の思いを知ってもらいたい」と話した。

(竹本拓也、中川 恵)