政府と東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が「最大1万人」としていた五輪の観客数について、東京都など首都圏の会場では断念する方向で調整に入ったことが2日、分かった。

新型コロナウイルス特別措置法に基づき首都圏に適用中の蔓延防止等重点措置が11日の期限以降も延長される見通しとなったことで、大規模イベントの入場制限は「最大5千人」となり、五輪の例外扱いは難しいと判断した。

開閉会式や一部の競技では無観客とすることも含め検討する。

政府、組織委、国際オリンピック委員会(IOC)、都などは8日にも5者協議を開催し、観客数の扱いを協議する。

組織委の橋本聖子会長は2日の記者会見で「組織委としては無観客も覚悟しながら、対応できるようにしていきたい」と表明した。

東京都の小池百合子知事も「無観客も軸として考える必要があるのではないかと考えている」と述べた。

菅義偉(すが・よしひで)首相は感染状況が悪化した場合の対応について「無観客もあり得る」と発言しており、複数の政府高官や首相周辺も「首相は観客を入れることにこだわっていない」と口をそろえている。

政府としては、組織委とIOCが無観客を判断した場合、これを受け入れる方針だ。

ただ、橋本氏ら組織委側はギリギリまで無観客を避けたい考えだ。

現在販売済みの観戦チケット数が、最大5千人の枠内に収まっている競技では、観客を入れた形での開催を模索。

宮城県や茨城県も会場となるサッカーなど重点措置が適用されていない地域では、最大1万人の観客とすることも検討している。

このほか、夜間の競技に関しては、千葉、埼玉両県知事から無観客にするよう要請があり、丸川珠代五輪相は「最終的には知事の判断を受け止めざるを得ない」としている。

競技開始時から無観客とすることも含めて検討する。

一方、組織委は最大1万人を前提に進めていた販売済みチケットの再抽選結果について、6日に予定していた発表を延期する方向だ。

組織委によると、観客を最大1万人とした場合、開閉会式と陸上などの販売済みのチケット約363万枚のうち、約91万枚を削減する必要があった。

産経新聞 7/2(金) 20:33