政府は30日、デジタル市場競争会議(議長・加藤官房長官)の作業部会を開き、スマートフォンの 基本ソフト(OS) の実態調査に乗り出した。

国内では、米アップルとグーグルの2社でほぼ100%のシェア(占有率)を握っており、利用者のデータ把握がしやすくなるといった懸念が背景にある。

 国内で使われているスマホに搭載されているOSは、アップルの「iOS」(67・3%)とグーグルの「アンドロイド」(32・5%)が二分する。

両社はOSを握っている強みを生かし、スマホの中核機能である検索アプリ(アップルは「サファリ」、グーグルは「クローム」)でも高いシェアを持つ。

 新規参入のハードルが高くなり、アップルやグーグルの優越的な地位への懸念も高まっている。

 政府内には、自社のアプリをスマホ端末にはじめから搭載するようメーカーに求めたり、アプリの開発事業者から高額な手数料を徴収したりするなど、一方的な取引要求がしやすくなるといった声もある。

経済官庁幹部は、「ネットサービスの充実や利便性の向上を阻みかねない」と話す。

 スマホの利用者にとっては、様々なアプリの利用データなどが最終的に誰に、どこまで把握されているか、不透明になっているといった懸念にもつながる。

 政府はこれまで、オンラインモールとアプリストアを運営する巨大ITを対象に、取引実態について年1回の報告義務を課し、取引先が公正に競争できるよう環境整備に取り組んできた。

デジタル広告も来年に向けて規制を導入する方向だ。

OSについては、スマホサービスの競争環境を根本的に見直すための「本丸」と位置づける。

 EUは、OSの提供事業者に自社サービスの優遇などを禁止する規制を取り入れる方向で検討する。

日本総合研究所の安井洋輔主任研究員は、「利用者に不利益が出ないよう、日本も政府の介入が必要だろう」と指摘する。

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