これまで、この別荘近辺でゲイツ氏の姿は見られていない。

管理人が常駐しているのか、夜中に建物の明かりがつくことはあるという  今日、探索する “ガツンと一軒家” は、長野県北佐久郡軽井沢町に――。

 中軽井沢駅から少し離れた、緑深い林にある約6600坪の敷地には、巨大な回廊式の屋敷がそびえ立つ。

中庭を囲むように建物があり、内部は地下3階まであると噂されているのだから、もはや “要塞” だ……。

 この建物について「週刊新潮」(5月20日号)は、マイクロソフト元会長のビル・ゲイツ氏(65)の別荘と報じている。

 今年5月のメリンダ元夫人(56)との離婚による財産分与前は世界4位、推定14兆円の資産を保有していたゲイツ氏。

マイクロソフトを離れてからは長年、慈善活動を続けている。

 現在は「ゲイツがマイクロチップを埋め込もうとしている」という “陰謀論” に振り回されながら、新型コロナウイルスのワクチン接種推進に奔走中だ。

この別荘に怒り露わな人物がいる。

「こんな建物は “軽井沢ルール” をまるで無視ですよ。ここには『自然保護対策要綱』というのがあるんです」  本誌の取材にこう答えたのは「軽井沢新聞」元編集長で、軽井沢別荘団体連合会の広川小夜子氏だ。

あるバラエティ番組では敬意をこめて “軽井沢の女帝” と紹介されたことがある。

「要綱には『できる限り自然を残して建築をしてください』とあるんです。それに『塀や遮蔽物はできる限り設けない』というのもあります。  ゲイツ氏の別荘は大量の木を伐採しているし、地下まで掘って山を切り崩している。それに、ここらで見たことがないくらい大きな扉があるんですよ。これはダメじゃないかと町役場に聞いても、彼らは『要綱には罰則がないので……』と言うばかりなんです」  本誌も軽井沢町役場の環境課にゲイツ氏の別荘について尋ねたが、「あの別荘だけがOKというわけではありません。塀や遮蔽物について『原則、やめてください』という自然保護対策要綱はあります。しかし、条例などで禁止されているのとは違い、あくまで “お願い” なんです。造ったからといって、違法ではありません」との回答だった。

 日本有数の避暑地・軽井沢には、いまも昔も多くの著名人が別荘を構えてきた歴史がある。

かつて注目を集めた、田中角栄元首相の別荘も、森林と調和した軽井沢らしい建物だった。

「ゲイツ氏は、明らかに軽井沢ルールを破っていますよ。(元総理の)細川(護熙)さんはいまも軽井沢に訪れていますが長年、そういった方たちもみんなでルールを守って、建ててきたんです」(広川氏)  軽井沢町では新型コロナ禍での “テレワーク需要” もあり、2020年度だけで約500人の移住者があった。

「最近入ってきた人たちが、あの建物を見たら『ビル・ゲイツはいいのにウチはダメなの?』という気持ちになってしまいます。それでなくとも、IT長者の人たちは個性的な “成金別荘” を造ろうとします。  これ以上、軽井沢ルールの無視と自然破壊を見過ごせません。ゲイツ氏には一刻も早く、別荘を元の森に戻してほしいです」(同前)