シンガポール政府の新型コロナウイルス対策チームに参加する閣僚3人がこのほど、行動制限や感染者の集計をやめて 新型ウイルスとの共存を図る新たな政策を提案した。

ガン・キムヨン貿易相、ローレンス・ウォン財務相、オン・イエクン保健相は先週、英語紙ザ・ストレーツ・タイムズに寄せた論評で、 新型ウイルス感染症が消滅することはないが、共存は可能だと指摘。

インフルエンザや手足口病、水ぼうそうなどと同様に扱い、通常の生活に戻る道を提案した。

具体的にはロックダウン(都市封鎖)措置や現行の大規模な接触追跡、 1日ごとの集計体制を撤廃し、隔離期間なしの移動や大規模な集まりを認める。

このアプローチのカギとなるのが、新型ウイルスワクチンの接種率だ。

シンガポールでは7月初めまでに国民の3分の2が少なくとも1回の接種を受け、8月9日までには3分の2が2回の接種を完了する見通し。

閣僚らは論評で、ワクチンが感染や重症化を防ぐ効果は高いと強調した。

患者数の動向についてはインフルエンザのように、重篤な症例や集中治療室(ICU)の収容人数を監視するとした。

ワクチンは追加接種が必要になる可能性もあるとして、数年間にわたる接種計画の策定を提案している。

検査は大規模なイベントの前や海外からの帰国時など、特定の状況に限って実施する。

その際、PCR検査よりも速くて手軽な検査法を導入する。

およそ1~2分間で結果が出る呼気検査法の採用も検討しているという。

同時に効果的な治療法の開発も進むだろうと、閣僚らは指摘する。

ワクチンと検査、治療薬に加え、市民一人ひとりの衛生習慣や、体調の悪い時は人ごみを避けるなどの心がけも求められる。

結果として、新型ウイルスに感染した患者への対応は近い将来、大きく変わることが予想されるという。

米CNNによるとシンガポールの閣僚の一部も感染者の集計をやめて共存を図ることを提案している。