介護する妻の承諾得てマフラーで首絞め殺害、72歳夫に有罪判決…広島地裁 7/2(金) 11:31配信  介護していた妻(当時80歳)の承諾を得て、殺害したとして承諾殺人罪に問われた広島市安佐北区、無職村武哲也被告(72)に対し、広島地裁は2日、懲役3年、執行猶予4年(求刑・懲役3年)の有罪判決を言い渡した。

 水越壮夫裁判官は、村武被告に「これまで長いこと尽くしてこられた。自分を第一に、体を大事に、心穏やかにと願っている」と述べた。

村武被告は「ありがとうございます」と頭を下げた。

 判決によると、村武被告は4月30日朝、自宅で妻の亥聖子(いせこ)さんの承諾を得て、マフラーで首を絞めて窒息死させた。

     ◆  「今日死ぬか」。

村武被告から問われた亥聖子さんは目を閉じて答えた。

「ええよ」。

村武被告は亥聖子さんのマフラーで首を絞めた。

直後、自殺を図ったが、失敗。

その後、逮捕された。

先月24日に開かれた初公判の冒頭陳述で、検察側は事件の経緯をこう説明した。

 村武被告は起訴事実を認め、妻に謝罪した。

「一緒に逝けなくてごめん」      ◆  検察側によると、2人は1972年に結婚し、共に暮らしていたが、村武被告は2013年頃、直腸がんになった。

治療を重ねたが、再発・転移し、体力も衰えていったという。

 一方、亥聖子さんは15年頃、脳梗塞(こうそく)を患い、左半身がまひし、その後、骨折で長期間入院し、体が不自由になった。

他人に迷惑をかけることを嫌がり、介護施設への入所を拒んだため、村武被告が介護していた。

村武被告は昨年頃から、体力的・精神的に限界を感じ、心中を決めたという。

 検察側は論告で、病気の村武被告が「他人に頼らず、最期を迎えたい」という妻の意思を尊重して介護を続けた点について、「酌むべき事情はある」と主張。

弁護側は「遺族は処罰を望んでいない」と執行猶予付きの判決を求めていた。

 村武被告は最終意見陳述で、「もっと簡単に介護の援助を受けられる世の中になればいい」とも述べ、結審していた。