【フランクフルト=深尾幸生】 スウェーデンの高級車大手ボルボ・カーは30日、2020年代後半に電気自動車(EV)の満充電での走行距離を1000キロメートルと現在の約2倍にすると発表した。

電池セルなどを自社開発するほか、搭載方法を工夫することで実現を目指す。

負極の素材にシリコンを加えるなどの方法で、エネルギー密度を現在より5割増やす。

電池の管理・制御ソフトウエアを自社開発するほか、電池パックを車体の構造として使うなどの設計手法も導入し、搭載量も増やす。

同日オンラインで開いた技術説明会でホーカン・サミュエルソン最高経営責任者(CEO)は「EV化のためには電池などの新技術を自社で開発する必要がある。 単に電池を購入してサプライヤーに依存するだけではいけない。エンジンを理解するように電池を深く理解する必要がある」と述べた。

ボルボは21日に電池スタートアップのノースボルト(スウェーデン)と提携して、共同で電池を開発・生産することを発表したばかり。

ノースボルトとの協業を軸に外部調達主体から内製中心に順次切り替える。

ボルボは30年以降はEVだけを販売することを表明している。

30日には22年に発売するEVの旗艦モデルのコンセプト車も発表。

ボルボ全体で25年前後に年間120万台を販売し、その半分以上をEVとすることも明らかにした。

20年のボルボ全体の販売台数(66万台)にほぼ相当する台数をEVにする強気の計画だ。

サミュエルソン氏は「25年にはEVの生産コストがエンジン車より安くなる。ガソリン代や電気代を含む総コストではEVの方が当然に魅力的だ」と自信を示した。