■強さと優しさ兼ね備えていく  「社員は会社の命だ」―。

小路明善会長の経営者としての原体験は、入社5年目の1980年から10年間携わった労働組合の専従にある。

当時、アサヒビールは「夕日ビール」とやゆされるほど業績が低迷。

労組の主な仕事はリストラだった。

 「自分より年上の社員に早期退職や配置転換を告げたり、退職する社員から『去るも地獄、残るも地獄』と言われたりする仕事は本当に辛かった。労組では“社員あっての会社であり、社員を大切にしなければいけない”ということを学んだ」  辛い職務の中で光明を見いだしたいという思いからむさぼるように本を読み、出会ったのが米国のハードボイルド作家、レイモンド・チャンドラーの『プレイバック』の有名な一説「タフでなければ生きていけない、優しくなければ生きる価値がない」。

 この言葉から「ビジネススキルがあっても、強さと優しさを常に兼ね備えていくことが大切で、人に心から寄り添えなければ存在価値が薄くなる」と痛感した。

企業としても通じると考え、社員や消費者などステークホルダーに寄り添えなければ、存在意義を失うという危機感を心にとめて経営をしてきた。

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2021年6月28日