政府は、東京五輪・パラリンピックの新型コロナウイルス対策強化のため、海外選手の合宿先となる自治体 (ホストタウン)向けの指針を改訂する方針を固めた。

滞在中に海外選手らに感染者が判明した場合、 一緒に合宿するコーチや他の選手ら全員をいったん隔離して、練習の停止を求めることを明記する方向だ。

改訂した指針は近く自治体に示す。

政府が検討する改訂案によると、一人でも感染者が出れば、選手ら全員をホテルの個室などに隔離し、 濃厚接触者でないことや、ウイルス検査で陰性が確認されるまでは活動再開を認めない。

合宿先の自治体にウイルスが持ち込まれることを防ぐため、選手らに対し、来日14日前から行動・健康管理を呼びかける。

また、選手らが集団で食事をする場合は、会話を控える「黙食」の徹底を求める。

選手らと接触する可能性がある 自治体職員に対しても、濃厚接触者とならないように注意を促す。

自治体に到着する前の空港検疫で陽性が判明した場合には、選手らの搭乗機の座席や入国前の濃厚接触者に関する 情報をもとに、空港の段階で濃厚接触の疑いのある人を特定し、別のバスで移動させる。

移動用バスはトイレ付きを選び、一般人と接触の恐れがあるサービスエリアの利用は控える。

車内はカーテンなどで仕切りを設け、原則マスク着用とする。

同乗する運転手や自治体関係者は選手らと同じトイレの使用を避ける。

政府は昨年11月、自治体に指針を提示した。

しかし、今月来日したウガンダ選手団に空港で陽性者が確認されたにもかかわらず、 濃厚接触者を特定しないまま、国内移動を許し、後に感染者が拡大したことを受け、コロナ対策の強化が必要と判断した。

29日現在、530の自治体が海外選手の受け入れを登録しており、対象の国・地域は184にのぼる。

ただ、変異ウイルスの流行などで、受け入れ中止の動きが広がっており、 「選手団が、ホストタウンを経由せずに選手村(東京都中央区)に直行するケースも目立つ」(内閣官房幹部)という。