ソフトバンクグループの孫正義社長は23日の定時株主総会で、同社は自社株買い以外で株価を上げることができないとの株主からの指摘を受け、「大概にしてほしい。株価は後からついてくる」と反論し、「少し長い目で見ていただきたい」と述べた。

新たな自社株買い実施の可能性については「常に重要な選択肢として考えている」と話し、ビジョン・ファンドによる投資や財務状況などを勘案しながら適切に判断するとの姿勢を示した。

ソフトバンクGは昨年3月以降、総額2兆5000億円に及ぶ自社株買いを実施し、今年5月に終了。

株価はこの間、一時3000円を割り込む安値圏から大きく反発し、1万円の大台を回復する場面があった。

一方、5月以降は下落傾向となっており、今週21日には一時7461円と年初来安値を更新した。

この日の総会では、株主から次の自社株買いの実施時期や自社株買い以外の株価押し上げ策を尋ねる質問が相次いだ。

孫社長は「自社株買いは株主還元の一つだが、それでしか株価を上げられないというのは大概にしろと言いたい」と反論。

1株当たり時価純資産(NAV)が強調され過ぎているとの指摘に対しては、「NAV以外に適切な指標があるのか」と不満を漏らした。

また、マネジメント・バイアウト(MBO)の可能性について問われると、「いろいろなことがあり得るが、これはコメントすべきではない」と見解の表明を控えた。

孫社長は総会で、ビジョン・ファンド1号と2号、ラテンアメリカのファンドを通じて現在264社に出資しているが、「ほとんどの会社が利益を出してない」ことを明らかにした。

その上で、これからも「情報革命の資本家」としてリスクを取って投資し続けると強調した。

午前10時に始まった総会は新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から今年もオンラインで実施され、約1時間半で終了。

取締役9人、監査役3人の選任など全5議案が承認、可決された。