ジェトロは6月16日、4回目となる日タイ・オープンイノベーション・ウェビナーを開催した。

医療分野で活躍するタイのメドテック・スタートアップ3社が事業を紹介した。

ナブソリュート(Nabsolute): 2020年にチュラロンコン大学イノベーション・ハブ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから誕生したスタートアップ。

バイオマテリアル分野の研究者が中心となっており、ナノスケールでバイオポリマーを作り、医薬成分を包み、体内の目標部分に届ける技術を開発している。

例えば、水に溶けやすい皮膚に良い効果のある成分を、ナノ技術を用いて適切な箇所まで届け、有効性を高めることが可能。

スキンケア、サプリ分野などで日本企業と協業を求めている。

メティキュリー(Meticuly): 2017年創業のインプラント義肢装具開発企業。

従来のインプラントはサイズが固定され、アジア人にはフィット感がなく、使いづらかった。

3Dプリンターと人工知能(AI)クラウド技術を用いて、個々人の体に適したインプラントを短納期で仕上げることができる。

ブレーンダイナミクス(Brain Dynamics): 2014年創業。

タイでも約300万人の睡眠障害患者がいるが、病床が足りていないという問題がある。

同社のIoT(モノのインターネット)メディカルデバイスを使うと、ホテルや寝室で睡眠障害テストを受けることができ、そのデータに基づいて遠隔医療で治療を受けることができる。

基調講演を行ったコワーキングスペース「ハバ(HUBBA)」共同創業者のアマリット・チャロエンファン氏は、タイの最近のスタートアップ事情を解説した。

タイはASEANで2番目に大きな市場だが、比較的競合が少ないのがメリットだという。

シリーズDのフラッシュ・エクスプレス(FLASH EXPRESS)をはじめ、シンカ(SYNQA)やエーコマース(aCommerce)、ライトネット(LIGHTNET)などを代表的スタートアップとして挙げた。

アマリット氏は、電子商取引(EC)は競合が激しい一方、 (1)高齢者向け介護ロボットやセンサーなどのシルバー向け産業、 (2)新型コロナウイルスに対応するオンライン授業・研修などのツールといったSaaS産業、 (3)大麻成分を含む飲料・食品・化粧品などを扱うカンナビス(大麻)産業は有望だ、と述べた。