明石家さんま企画・プロデュース、渡辺歩監督の劇場アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』が、フランスで開催された『アヌシー国際アニメーション映画祭 2021』で上映され、現地観客を笑いの渦に巻き込んだ。

現地の様子を撮影した映像が到着した。

 同映画は、毎年、ピクサーやドリームワークスなどの世界を代表するスタジオのアニメーション作品が招待される、とても栄誉のある枠であるオフィシャル・セレクション:スペシャルイベントとして現地時間18日(後5:30~※日本時間19日 前0:30~)、メイン会場であるBonlieu Grande salleで上映された。

同映画にとっては、これがインターナショナルプレミア上映となった。

 今回の上映は、感染症対策のため、通常の900席を614席に減らして実施され、チケットは完売。

客層は、高校生、大学生から35歳くらいまでの比較的若い観客が多かった模様。

観客はリラックスした様子で、恒例のステージに紙飛行機を飛ばしたりと、イベント前から盛り上がっていた。

 そして、映画祭ディレクター、マルセル・ジャン氏が登壇し、「この映画を私たちは心待ちにしていました。数週間前にようやく上映できるという確認が取れたんです。なので、STUDIO4℃から映像が届いて、今日上映ができることは、本当にうれしいことです」と、本作の英題「Fortune Favors Lady Nikuko」を紹介。

 企画・プロデュースのさんまと、渡辺監督のビデオメッセージが上映された後、本編の上映がスタートした。

上映中は、トトロのオマージュシーン、蝉、カモメ、ヤモリ、ペンギンといった個性的なキャラクターの登場シーンなど、各所で笑いが起き、観客は肉子ちゃんとキクコのあたたかい物語を見届けた。

 上映後には、スタンディングオベーションで感動を表現する観客もいたそう。

上映後、インタビューに応じた観客からは絶賛のことばがあふれた。

「上映中みんな楽しんでたし、みんな面白がってたよ」と会場内の様子を教えてくれた2人組の女性たちは「すごく好きだった。感動しちゃった」「たくさん笑えたし、ちょっと悲しくて、いろんな感情があってよかった。素敵な発見ができた」とコメント。

 別の女性も「とってもとっても面白かった! たくさん笑ったし、とてもカラフルですごいですね。とても興味深かったです」と満足げ。

渡辺監督の過去作品と本作を比較したり、松本大洋の漫画「花男」を例にあげる、さすがフランス!といったマニアックな感想を語ってくれた男性も。

 アニメーションの学校に通っているという学生たちからは「日常の中にちょっとした魔法みたいな不思議なことがでてきたりして嬉しかった。日本の2Dアニメは本当にすごいと思う」「とにかく素晴らしいアニメだと思う。アニメーターの人たちありがとう。ぜひうちにきて講義をしてください」と熱い要望が上がっていた。

 ひとつのアニメ映画作品として純粋に作品を受け止め、評価する姿勢から、日本の鑑賞者とは違った視点の感想や考察が飛び出した、文化の国フランスでのインターナショナルプレミア上映は、日本の制作/製作陣にとっても発見があったのではないだろうか。

アヌシー国際アニメーション映画祭 2021 上映レポート
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