2019年に駐韓米国大使公邸に塀を乗り越えて無断侵入した韓国大学生進歩聯合(大進聯)のメンバーが大使公邸前で「1人デモ」を継続できるように保障すべきだとする国家人権委員会の判断が示された。

人権委は9日、デモを制止したソウル南大門警察署の署長に対し、1人デモを最大限保障し、所属警察官を教育するよう勧告したことを明らかにした。

大進聯に所属するメンバー19人は19年10月、ソウル市中区の米大使公邸の塀付近で違法デモを行った際、奇襲的に塀を乗り越え、内部に侵入した。

メンバーらは大使の家族が生活する建物の玄関前を占拠し、1時間以上にわたり、反米デモを展開した。

うち4人が逮捕されたことを受け、大進聯のメンバーらは1週間後に大使公邸の正門前で「拘束メンバー釈放」を求める1人リレーデモを行おうとした。

当時現場の警察官は付近の噴水台に場所を移してデモを行うように伝えたが、メンバーらは表現の自由を侵害されたとして、人権委に陳情を行った。

警察は人権委の調査に対し、「当時は1人デモを行う人物の周辺に3人が同行しており、純粋な1人デモとは言えず、外国の公館の100メートル以内でのデモを禁止する現行法に基づく措置だった」と反論した。

また、「侵入事件後、米国務省が公館保護の強化を求めたことも考慮したものだ」とした。

一方、人権委は「デモを行う人物が突発的な状況を計画していたとしても、1人デモ自体を最初から阻止するのではなく、物理的危険の発生が明らかに懸念される場合に阻止することが侵害の最小性原則に一致する」と判断した。

また、米国務省の要請についても、「表現の自由の保障を考慮することなく、1人デモまで全面禁止するよう求めたと解釈すべきものではない」とした。

米大使公邸侵入事件を主導した大進聯のメンバー、K被告(23)ら4人は昨年4月、ソウル中央地裁で懲役1年、執行猶予2年の判決を受けた。

二審裁判は今月24日に開かれる。

2021/06/10 11:34