医療従事者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン優先接種を巡り、薬局チェーン「パワーファーマシー」(本社・宇都宮市)は5日までに、 渡辺和裕社長ら役員・職員23人が優先接種の対象ではないのにワクチンを接種していたと発表した。

同社はホームページで「ワクチンの数に限りがあるにもかかわらず、接種を受けたことを反省し、おわび申し上げる」と謝罪した。

渡辺社長は県薬剤師会長を務めている。

 厚生労働省は、医療従事者向け優先接種の対象者を「病院や薬局などで感染者らに頻繁に接する業務を行う職員」などとしている。

ホームページによると、同社では4月23日以降、本部勤務で薬局での接客業務を担当しない役員ら23人が接種を受けた。

同社は「医療従事者の範囲を広く捉え過ぎた不適切な解釈だった」としている。

 栃木県内で行われている医療従事者向け優先接種は、薬局や病院などが接種を希望する職員らの名簿を作成し、県薬剤師会や県医師会など医療団体が取りまとめて県に提出。

県が名簿を基に接種会場となる医療機関と調整し、医療従事者は接種を受ける。

県の担当者は「接種受診者の選定は各医療団体の判断に任せている」とするが、「ワクチン接種を希望している県民は多くおり、公平性を持って選んでほしい」とした。

 県によると、県内の優先接種の対象になる医療従事者らは約6・9万人で、このうち4日現在で約6万2000人が少なくとも1回は接種を受けている。