キユーピーの「ゆでたまご」が、なぜ“倍々ゲーム”のように売れているのか IT media 6月5日 (略) 「そのままパクっと食べられる ゆでたまご」(実勢価格88円)だ。

 「はあ? そんな商品、食べたことも見たことも聞いたこともないよ」と思われたかもしれないが、ここ数カ月倍々ゲームのように販売数が伸びているのだ。

 同社が「ゆでたまご」を販売したのは、20年4月のこと。

スーパーやコンビニで販売したところ、月3000個ほど売れた。

設備投資などのこともあって、最初はスモールスタートだったものの、販売データをみるとリピーターが増えていることがうかがえたので、同社の担当者は「これはいける!」と判断したそうだ。

キユーピーの「そのままパクっと食べられる ゆでたまご」が売れている  当初、パッケージに貼ってあるシールは、人の手でペタペタ貼っていたが、「このままでは増産できない」と考え、その年の秋に設備を増強。

月間10万個をつくれる体制を構築してからは、販売数は右肩上がり。

21年1月に1万個を超え、3月には2万個を軽々と超え、4月には5万個、5月には10万個に達したのだ。

 それにしても、なぜ「ゆでたまご」なのか。

袋に詰められているたまごを取り出すと、商品名の通り「そのままパクっと食べられる」。

殻がむいてある半熟たまごで、一口かじると、ほんのり塩味が伝わってくる。

そのまま食べることができるし、主食やサラダと一緒にも合うし、ラーメンのトッピングとして楽しむ人も多そうだ。

ほんのり塩味が伝わってくる  開発の経緯について、キユーピーの藤原かおりさん(新規市場開発室・室長)に聞いたところ「当社のたまご事業の売り上げは856億円(2020年度)ほど。その内訳をみると、ほぼ業務用なんですよね。例えば、コンビニでのオムライス、ラーメンのトッピングなどに使われていまして。事業規模は大きいので、コンシューマー向けにもニーズがあるのではないかと考え、開発を進めました」とのこと。

液体を減らす(略) パッケージのデザインを新しく(略) “隠し玉”も用意  富士経済の調査によると、20年のたんぱく質補給食品市場は、1727億円(前年比11.8%増)を見込んでいるという。

市場が拡大している背景には、コロナ太りや運動不足解消のために、自宅でトレーニングをする人が増えたことも大きいようで。

カラダを鍛えた→良質なたんぱく質を→気軽にゆでたまごを……といった流れがあるようだ。

たまごに含まれるたんぱく質のニーズが高まっているようだ  また、これまで調理や日持ちの面で、ゆでたまごを気軽に食べることはできなかったが、近年はコンビニでゆでたまご関連の商品をよく見かけるようになった。

というわけで、「たんぱく質のニーズが高まる+コンビニでの販売=キユーピーの商品も好調」といった公式が成り立っているようだ。

好きなたまご料理で「ゆでたまご」は上位に(出典:キユーピー)  冒頭でご紹介したように、ここ数カ月は倍々ゲームのように伸びていて、5月は大台の10万個に。

では、来年のいまごろはどのくらいの数を見込んでいるのだろうか。

新規事業部の仲條功二さんに聞いたところ「これから販路を増やしていって、月に50万個は売っていきたいですね」と強気の姿勢がうかがえた。

 さらに、畳みかけるように“隠し玉”も用意している。

7月に「殻なしゆでたまご」を販売する予定にしていて、この商品の最大の特徴は容器である。

どんな容器なのか担当者に聞いたところ、「ミシン目付き4連カップにしている」とのこと。

このように言われても、「なんのこっちゃ」と全く想像できない人もいると思うが、4個入りのヨーグルトを思い出していただきたい。

ゆでたまご4個入りの商品が7月に登場する(画像はイメージ。

出典:ゲッティイメージズ)  食べるときに、ミシン目付きの部分を「パキッ、パキッ」と切り取って、必要なときに必要なぶんだけ取り出すことができる、アレである。

新商品は4個入りの容器の中に、ゆでたまごが1個ずつ入っているのだ。

ちなみに、こうした容器の中にゆでたまごが入っていることは珍しく、「『世界初の商品!』と申し上げたいところなのですが、すべてを調べることはできませんでした。ただ、『国内初!』であることは間違いありません」(藤原さん) 水面下で「ゆでたまご」が来ている!?(略)