「天災級」感染対策徹底で回復を 高岡、射水市を結ぶ路面電車「万葉線」の昨年度の乗客数は前年より33万1339人少ない80万4244人となり、2002年4月に第三セクターとして開業以来、最少に落ち込んだ。

新型コロナウイルスの感染拡大による休校や外出自粛が響いた。

4日、高岡市役所で行われた決算会見で水上哲(さとし)専務は「天災級の影響だった。感染対策を徹底して回復を図りたい」と述べた。

 乗客数が100万人を割るのも初めて。

前年比の減少率は29・2%となった。

内訳は定期外(現金・回数券利用)が前年比35・5%減の43万288人、通勤・通学の定期利用者は20・2%減の37万3956人だった。

「ビール電車」などの自主企画の実施を見送ったことや、沿線地域の祭りなどイベントの中止が続いたことも利用減につながった。

 万葉線は路面電車の全車両に長期的な抗ウイルス作用があるとされる「光触媒」の加工を施しており、今後、県内の感染状況を確認しながら、アクリル板も併用してビール電車などを再開する。

水上専務は4月の乗客数がコロナ感染拡大前の19年4月と比べて2割減の水準まで戻っているとし、「100万人復活に向け、利便性の高いダイヤの改正も検討したい」と話した。

 万葉線の乗客数は加越能鉄道から第三セクターの万葉線株式会社が運行を引き継いだ02年度以降、新型電車の導入効果などにより右肩上がりで推移し、ピーク時の14年度は125万3912人を記録。

ただ、15年3月の北陸新幹線開業に伴うJRの経営分離で高岡駅に在来線の特急が停車しなくなったことなどを背景に、近年は減少傾向にある。

  決算は最終赤字に 万葉線の20年度決算は乗客数の落ち込みに伴い、17年度以来の最終赤字となった。

新型コロナ関連の運行支援で高岡、射水市などからの補助金が5千万円増えたものの、黒字を確保できなかった。

営業収益は前年比25・5%減の1億5632万円、営業損失は1億1892万円に拡大、純損益は77万円の黒字から466万円の赤字になった。

6/5(土) 5:01 配信