石垣市を襲った新型コロナウイルス「第4波」は過去最大の流行となった。

感染状況は県内でもひときわ深刻で、人口比では全国最悪レベルと見られる。

感染拡大のペースは異常で、現在のまま推移すると、感染者数は5月だけで200人を突破する可能性も。

通常より感染力が強い変異株のまん延に加え、人の移動が活発化するゴールデンウィーク(GW)期間の「引き締め」に失敗したことが大きな要因のようだ。

「今後の感染拡大が懸念される。GW期間中の過ごし方で、そののちの状況は変わる」。

玉城デニー知事は3日の記者会見で、GW期間中、10万人超の観光客が来県し、人の移動や接触機会が活発化するとして警戒を呼び掛けた。

石垣市の中山義隆市長も4日、市民に対し、GW期間中の感染に注意するよう求めた。

だが行動自粛を促す県、市のメッセージは、結果的に県民、市民に十分届かなかった。

石垣市では連休明けから、GW期間中の会食やバーベキューなどが感染経路と見られる感染者が急増。

20~30代が多く、若者を中心に「気の緩み」が顕著に表れた形になった。

外で感染した親が家庭で家族に感染させるケースも相次ぎ、乳幼児を含む子どもの感染も次々と判明した。

観光従事者の感染も従来より目立ち、石垣市の医療アドバイザーでかりゆし病院長の境田康二氏は 「変異株で、今まで以上に感染しやすくなっているのかも知れない」と危惧した。

石垣市では既に9人の変異株感染が確認された。

市によると、最近の感染者の濃厚接触者はほぼ全員が感染しており、 確認はされていないものの、変異株が猛威を振るっていると推測される。

21日現在、石垣市の直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数は165・45人。

全国1位の北海道の75・78人、2位の沖縄の73・55人(ともに22日現在)を2倍以上となっている。

5月だけで感染者数は過去最多を2度更新し、22日には月間計165人に達した。

石垣市だけで県内新規感染者数の1割を占めた日もあり、県内でも感染拡大が際立つ地域となっている。

感染者数は4月まで比較的落ち着いており、石垣市はGW期間中、県内11市で唯一「まん延防止等重点措置」の適用外だった。

このため、県内他市に比べ感染対策が弱かったと指摘する声もある。

宮古、八重山の保健所長を兼ねる木村太一所長によると、宮古島市では感染ピーク時、感染経路の多くが「夜の街」関連だった。

一方、現在の石垣市では年代、職業を問わず幅広い層で感染が拡大している。

感染経路が不明な「市中感染」と見られるケースも、じわじわ増加傾向にある。

木村所長は「石垣市では、宮古よりも収束に時間がかかる印象がある」と分析した。