厚生労働省の「大麻等の薬物対策のあり方検討会」で検討されている大麻「使用罪」の創設。

大麻も含めた薬物事件の刑事弁護をしてきた弁護士の亀石倫子さんら弁護士有志は、反対の署名活動を続け、週明けの24日、厚生労働省医薬・生活衛生局長に提出する予定だ。

なぜ「使用罪」創設に反対するのか。

BuzzFeed Japan Medicalは亀石さんに取材した。

■世界、日本の薬物政策に逆行する「使用罪」の創設 ※略 諸外国が大麻を非犯罪化する流れがある中で、日本では、若者の使用が増えていることを理由に罰則を新たに作って、刑罰でそれを抑えるという発想です。

世界の流れにすごく逆行しています。

日本の中でも薬物政策は「刑罰よりも治療」と更生・回復を支援する流れに変わってきています。

大麻は覚せい剤のような依存性や有害性が強いものと位置付けは異なると思いますが、「使用罪」創設は日本の薬物政策の流れにも反していると思います。

※略 ■大麻の害に見合った規制、罰ではない現状 ーー刑事弁護をしていて、大麻事件が他の薬物事件と違うところは感じますか? まず依存性という点で、大麻単独で再犯を繰り返している人に会ったことがありません。

例えば覚せい剤は依存性が強いので何度も刑務所と社会を行ったり来たりしている人が多い。

ダルクのような回復支援施設に行く人は覚せい剤の人がほとんどです。

大麻単独でそこまでになっている人は見たことがありません。

覚せい剤で再犯を繰り返している人は普通に社会生活を送れていない人が多いですが、大麻に関しては、普通に社会生活を送っている人たちばかりです。

大麻を使うことによって健康を害していることもありません。

たばこや酒や他の規制薬物と比べて大麻の有害性や依存性がどの程度かはデータが出ていると思います。

もちろん無害というつもりはないのですが、程度に見合った規制や刑罰でなければなりません。

大麻が覚せい剤と同じように扱われているのがそもそも疑問です。

科学的根拠に基づいていません。

ーー大麻で逮捕されることによるダメージが大き過ぎると指摘していますね。

逮捕や勾留をされることによって学校を退学になったり、会社をクビになったりすることは多いです。

※略 裁判でも初犯であればほとんど執行猶予がつきます。

それでも逮捕や勾留をされるだけで会社や学校にいられなくなり、「犯罪者」「薬物中毒者」と見られ、「縁を切った方がいい人間」と社会の中で見られてしまいます。

※略 執行猶予になるからいいじゃないかという意見が検討会でも出ていましたが、そういう問題ではありません。

若い時に捕まると、将来に大きな影を落とします。

そこまでの罪なのかと思います。

刑罰が見合っていません。

※略 ■禁止するから闇に潜り、反社会勢力とつながる ーー厚労省の監視指導・麻薬対策課が主張する「ゲートウェイ(入り口)」のドラッグで、そこから強い薬物に進むきっかけになるという考えについてはどう思いますか? 例えばたばこや酒が覚せい剤の入り口になっていないのと同じで、大麻がたばこや酒のような取り扱いなら入り口にならないのではないでしょうか? 「大麻をやれば覚せい剤が欲しくなる」という科学的な証明はなされていません。

むしろ違法なものとされているから、違法な薬物を扱うコミュニティとつながってしまう。

それがゲートウェイになるということだと思います。

高知東生さんとお会いした時に聞いたのですが、売人から「今キャンペーン中だからこれ使ってみて」とより依存性の高い、ぼろ儲けできる薬物を売り込んでくるそうです。

そういうコミュニティと繋がることでより有害な薬物へ進んでいくことはあるかもしれません。

それは違法にしているからそうなるんだとしか言えません。

※略 ■アリバイ作りの茶番でいいのか? メディアも加担 ※略 また会議での議論とはまったく違う、「使用罪導入で合意」(共同通信)という見出しの報道が出てくるなんて本当にあり得ないことです。

ーーメディアがそういう風に操られているとは恐ろしいですよね。

NHKと共同通信がそういう報道をしましたが、恐ろしいです。

ミスリードというレベルではなく嘘だと思います。

合意していない。

出来レースです。

最初から「使用罪」創設ありきで、プロセスとして茶番をする形になっています。

それは議論に参加する構成員の先生たちにもすごく失礼なことだと思います。

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