その活躍ぶりは新人の枠を超えている。

阪神の4番で威風堂々、貫禄を漂わせているのがドラフト1位ルーキー・佐藤輝明だ。

打率.265、10本塁打、32打点。

7日のDeNA戦(横浜)でドラフト制以降の新人最速の33試合目で10号ソロを放った。

フルスイングで規格外の飛距離の打球を放ち、実戦を重ねることでミート能力も上がっている。

5月は月間打率.306、3本塁打、13打点。

主軸として外せない存在だ。

他球団のスコアラーの評価も高い。

「大卒1年目の時の柳田悠岐(ソフトバンク)と比べると佐藤の方が上です。プロの投手はアマチュアに比べて直球、変化球の質がグッと上がるため対応に苦労するのですが、佐藤はフルスイングした上でコンタクト率も高い。内角高めの直球、ストライクからボールになる変化球に苦労していましたが早くも見極められるようになっている。本拠地が広い甲子園はライトからレフトに浜風が吹く。引っ張った打球が押し戻される左打者は不利ですが、佐藤は甲子園で16試合出場して4本塁打をマークし、3本は右翼席に運んでいます。長距離砲としての資質は松井秀喜(元巨人)にひけを取らないと思います」  ドラフト1位指名で4球団が競合した逸材だが、阪神入団で懸案材料が守備位置だった。

本職は三塁だが、不動の4番・大山悠輔がいるため、不慣れな外野で起用されていた。

だが、大山が今月6日に背中の張りで抹消されると、佐藤が7日のDeNA戦(横浜)から4番に。

守備位置も右翼から三塁に変わった。

すると、慣れ親しんだ三塁の守備で好守を連発。

打球に対応する一歩目が速く、俊敏な動きで球際に強い。

送球も安定していることから評価を高めた。

「大山も決して下手ではないですが、三塁の守備だけを考えると佐藤の方が上だと思います。躍動感があって楽しそうにプレーしているのが打撃にも好影響をもたらしている。大山が戦列に復帰した時に佐藤を右翼に戻すか、三塁で使い続けて大山を一塁に回すか、矢野監督も悩むと思います」(スポーツ紙デスク) 「6番・右翼」でスタメン起用された時の成績は30試合出場で打率.259、8本塁打、20打点に対し、「4番・三塁」で出場した時は11試合出場で打率.286、2本塁打、12打点。

出塁率.348、長打率.548とこちらの数字も上回っている。

 SNS、ネット上では、「外国人選手の人事にもよるけど、4番サード佐藤、5番ファースト大山とかは全然アリ。外国人枠を中継ぎの補強に回せる。もちろんファーストの外国人を雇って待機させる保険も必要だが、主要ポジションを日本人で賄えるチームは強い」、「佐藤は『4番・サード』で掛布雅之さんみたいなスタープレーヤーになってほしい。大山が戻ってきても外野に戻さないで欲しい」という意見が。

一方で、「打撃好調のマルテが一塁にいるので、大山が復帰したら三塁、佐藤が右翼に戻るのが一番しっくりくると思う。大山にも意地があるでしょう。佐藤の活躍は良い刺激になるし、ハイレベルなポジション争いは大歓迎だね」とチーム編成の観点から大山の三塁起用を望む声も少なくない。

 開幕から首位を快走する阪神だが、大山に続いて糸原健斗も下肢のコンディショニング不良で19日に登録抹消された。

主力の相次ぐ故障は痛手だが、選手層が厚い現在は大きな戦力ダウンにならないのが強みだ。

その中心にいるのが「4番・三塁」の佐藤。

ホットコーナーで躍動する姿から目が離せない。

(梅宮昌宗)