新型コロナウイルスの流行の「第4波」で子どもの感染が目立っている。

福岡県では、感染力が強いとされる変異株への感染疑いは10代と10歳未満の合計が全体の18・5%を占め、1割ほどだった従来株より高い。

厚生労働省は「現段階で子どもが特に感染しやすいとの傾向は見られない」とするが、学校や保育の現場は警戒を強めている。

 厚労省は変異株について、英国、南アフリカ、ブラジル、フィリピン株は従来株よりも「感染しやすい可能性がある」、英国、南アフリカ株は「重症化しやすい可能性も指摘されている」とする。

 ゲノム解析による今月19日時点の全国の変異株確定感染者を年代別にみると、10歳未満は7・5%(従来株2・9%)、10代は11・1%(同6・7%)。

福岡県内も同様の傾向で、今月11日までの変異株感染疑いのうち、10歳未満は5・2%(同2・9%)、10代は13・3%(同7・2%)となっている。

 全国で10代以下の感染割合が従来株に比べて高い理由について、厚労省の担当者は「子どもに関連した変異株による集団感染が早い段階で見つかったことが影響している」と話す。

10代以下の感染割合は3月16日時点で27・1%だったが最近は低下しており、「従来株と似た比率に近づいている」とする。

 一方、九州の自治体で感染者が最も多い福岡市では3月1日から今月23日までの10歳未満の従来株、変異株を合わせた感染者は51人で、10歳未満が全体に占める割合は4・3%。

2月以前は3・0%だった。

 同市立学校では新学期に入って2週間ほどで児童生徒と教職員の計約50人が感染し、それぞれ学級閉鎖措置などが取られた。

大部分は家庭内感染というが、市幹部は「第3波までは保護者が感染しても子どもは大丈夫というケースが多かった。最近は軒並みうつっている印象がある」と語る。

 「これ以上の感染対策はなかなか難しい」。

4月に複数の児童が感染した福岡市立小の関係者は不安を口にする。

二酸化炭素濃度を測るセンサーを導入し換気を徹底、小まめな消毒や給食の「黙食」などに取り組むが、感染は学校施設内で広がったとみられている。

別の小学校教頭は「変異株は感染しやすいと耳にするが、やるべきことは変わらず、意識を高めるしかない」と話す。

 長崎大の森内浩幸教授(小児感染症)は「変異株は全ての年齢層で感染しやすく、(行動範囲が狭いため)感染の広がりの最後に位置していた子どもにまで及ぶようになっている」と分析。

その上で「小さな子どもが感染対策をするのは難しく、2歳未満のマスク着用は窒息のリスクもある。大人がしっかり対策し、子どもにうつさないことがまずは大切だ」と呼び掛けた。

 (泉修平、横田理美) 西日本新聞 2021/4/25 6:00