秋田県内の新型コロナウイルス感染者数が23日、延べ400人を超えた。

4月だけでも119人の感染者が発表され、再拡大している。

そんな中、誤った情報による誹謗(ひぼう)中傷の事例が県内でも増えており、県はテレビCMを流すなどして注意喚起を続けている。

 大仙市の企業は、4月上旬から「社内で感染者が出た」と事実と異なるうわさ話が取引先や客の間に広まった。

発端は、社長の家族の勤務先で感染者が確認されたことだった。

社内では感染者が出ていないが、会社には真偽を尋ねる問い合わせが相次いだ。

 「そのような事実は一切ありません」とSNSで説明したが、「そんなところに行けない」と来客のキャンセルもあった。

同社取締役の男性(28)は「どうしてこうなったのか」と憤る。

 男性も「妻がクラスター(感染集団)の発生した団体の職員で、夫婦そろって感染した」とウソのうわさ話を流された。

男性は「そもそも感染者は犯罪者ではない。誰もが感染する可能性があるのに、どうして『犯人捜し』をするのか。間違いに気付いてほしい」と話す。

 県や秋田弁護士会などは昨年10月に「誹謗中傷防止共同宣言」を出した。

同会の山本隆弘会長は「真偽に関係なく誹謗中傷は名誉毀損(きそん)に、嫌がらせの電話は業務妨害にあたる可能性がある」と指摘する。

同会は電話相談窓口(018・896・5599)を設置している。

 県は、コロナ感染者や関係者への誹謗中傷、性的少数者(LGBT)への差別など幅広い差別の解消に向けた条例を制定する方針だ。

年度内の制定を目指す。

佐竹知事は22日の県議会で「差別のない社会づくりを推進することが魅力と活力のある秋田への道筋だ」と述べた。

4/24(土) 13:11  読売新聞