新型コロナワクチンは、ウイルスの感染拡大を緩やかにし、パンデミックを収束させるチャンスをもたらした。

専門家たちは今、ワクチンが感染の発生をどの程度抑えられるかを見極めようとしている。

米疾病対策センター(CDC)の新たなデータでは、接種後も新型コロナに感染するケースはあるが、 非常にまれであることが示された。

CDCによると、4月14日までに米国でワクチン接種を完了した7500万人強のうち、5814人が新型コロナに感染した。

そのうち45%は60歳以上だった。

また、7%が入院、1%が死亡した。

現在、米国で接種を完了した人は8800万人近くに上っている。

CDCは、接種を完了した人々のための安全な行動の指針を慎重に緩和してきた。

緩和に慎重だったのには理由がある。

ワクチンがどれほど発症を予防するかだけでなく、接種を完了した人が無症状感染者になり、 知らない間に他人にウイルスを感染させる可能性があるかどうかを見極めるデータを待っていたためだ。

米食品医薬品局(FDA)が最初の新型コロナワクチンを承認してから4カ月。

CDCは、ワクチンが感染者数を大幅に減らし、結果として接種を受けた人が 他人にウイルスを感染させるリスクを低下させることを示唆する十分なデータを得た。

エビデンスを総合的に見ると、mRNAワクチン(モデルナ製またはファイザー・ビオンテック製)の接種を完了すれば感染リスクが減少することが示されている。

感染リスクは、1回目の接種で少なくとも半分以下に、2回目接種の2週間後には75~90%減少する。

DNAワクチンであるJ&J製のワクチンに関する研究はまだ少ないが、治験の結果から、感染は70%以上抑えられると見込まれている。

ワクチンは、接種した人の感染を大幅に防ぐことで、感染の連鎖もせき止めていることになる。

変異ウイルスがもたらす不確実性はあるものの、ディーン氏は現時点での全体像に不安はないと語る。

「これらのワクチンは、多くの点で私たちの期待をはるかに上回っています。重症化を予防するだけでなく、 他人に感染させることも防いでくれるというのは、非常にすばらしいことです」と氏は言う。

「100点満点ではないにしても、誰もが感染の大幅な減少とその価値を理解できるでしょう」 だが、用心はもう不要ということではないと、モリソン氏はくぎを刺す。

「ワクチン接種を済ませたら、重症化が予防でき、感染から十分守られている可能性が高くなったと考えていいでしょう。 でも、変異ウイルスは次々に生まれていますし、私たちは集団免疫には程遠い状況です。今後も用心を怠ってはなりません」 CDCは接種済みの人々に対し、マスクや距離の確保なしで未接種の人を訪問する場合は、単一世帯かつ重症化リスクが低い相手に限るよう推奨している。

今も毎日、非常に多くの人が新たに感染している。

接種を終えた人が、まだ接種を受けていない人の家を訪問して感染したり感染させたりする可能性はある。

そうしたリスクを、CDCが推奨する制限で抑えることができるだろう。

「接種を受けていない人との接触が、とても心配です。未接種の人が、接種済みの人に感染させる可能性は低いのですが、ゼロではありません」。

逆も同様だ。

接種済みの人が感染した場合も、未接種の人あるいは病気や薬剤投与で免疫力が低下している人に感染させるリスクは低いが、ゼロではない。

ワクチン接種が拡大すればするほど人々の感染リスクも低下するとディーン氏は言う。

「私の地元でも、まだ感染状況から目が離せませんが、集団レベルのワクチンの効果が見られるようになってきました。 しかし、1人ひとりの接種が積み重なることで、より安全に交流できる環境が少しずつ整ってくるでしょう」