「川崎市ふれあい館」に、封筒が送付されていたのは3月18日のこと。

神奈川県警川崎臨港署に脅迫罪で刑事告訴し、受理された。

この施設には2020年にも、在日コリアンの「虐殺」を宣言する年賀状が送りつけられ、 送り主だった川崎市の元職員の男(70)が威力業務妨害の罪で懲役1年の実刑判決を受け、確定している。

今回の文書は同館の館長で在日コリアン3世の崔江以子さんに宛てたもので、消印は3月15日付、東京都足立区内。

実在しないとみられる「日本人ヘイトを許さない会」を名乗っていた。

文書には「死ね」という単語が14回にわたり記され、殺害をほのめかす「殺ろ」という言葉や「祖国に帰れ」「日本から出ていけ」などというヘイトスピーチ、 在日コリアンに対する複数の差別・侮蔑表現が多く羅列。

これを受け、外国人人権法連絡会は3月31日、「止まらぬヘイトクライムを非難、政府に緊急対策を求める声明」を出し、以下のように訴え、政府に緊急対策を要望。

「このようなヘイトクライムを放置すれば、在日コリアンというだけで攻撃されても仕方がないとの雰囲気が社会に蔓延し、さらなる差別、暴力、 ついにはジェノサイドや戦争につながることは歴史が示しており、決して許してはならない」 さらに声明では、人種差別撤廃条約に加入している日本政府に対し、国連人種差別撤廃委員会が2001年以降4回にわたりヘイトクライム対策を勧告していることにも言及。

ふれあい館に脅迫年賀状が届いたあとも、政府が特段の対策をとっていなかったことを批判し、「ヘイトクライムを特別な対策が必要な問題として認め、 実際に止めるために対策をとることを宣言すること」を求めた。

(中略) 同席した師岡康子弁護士は会見で「これまでマイノリティに対する攻撃を社会は許してきたし、政府も対応をしないままでいた 誰かが死ぬまで待っているんですか、と言いたい。今回こそ、法整備や刑事政策を含めた具体的な対策をとってほしいと思っています」と話した。

一方、崔さんは「職場にも、家にも、私がいるから被害が生じるのではないかという恐怖があり、身も心も置き場がない。 正直ギリギリの状態です」と語る。

普段は、防刃チョッキを身につけて生活をすることを強いられているのが現実だ。