■コロナ患者の多くは「最後の一滴死亡」  ――どんな分析結果が出ましたか。

 近藤:深刻な医療危機に直面していた札幌市にDMATが支援に入った期間(2020年11月8日~2021年1月21日)のデータが得られました。

病院・施設にいた人は、コロナの「患者数」でみると札幌市内全体(1万0010人)の1割程度(985人)なのに、「死者数」だと市内全体(223人)の76%(171人)を占めていたのです。

 またクラスター(集団感染)が発生しその後亡くなった患者に限って、その「感染した場所」を調べると、療養型病院47%、一般病院が29%、精神科病院7%、施設17%で、療養型病院が半数を占めていました。

さらにクラスター発生病院で感染した死亡者のうち72%は「寝た切り状態」だったことがわかりました。

これは期間中の札幌市内の全死亡者(223人)の45%に当たります。

 つまり、コロナ死亡患者の多くは、さっきの5類型でいえば、?「最後の一滴死亡」に当たるということです。

通常の年でいえば肺炎やインフルエンザで亡くなったケースです。

今、第4波に向けて国のコロナ対策は高齢者施設に目が向き始めていますが、亡くなっているのは療養型病院だということを指摘しておかねばと考えました。

 ――衝撃的なデータですね。

こんなデータは初めてみました。

 近藤:私自身もほかではあまり見たことはありません。

もちろん、大型クラスターが複数発生している地域という偏りはあるのでしょう。

 でも、亡くなった方の属性とか背景にまで踏み込んで調べて分析しないで、感染症対策は打てない。

もっといえば、病院・施設で亡くなる人を減らすのを最大の目標にするなら、市中の移動とか飲食とかをこれだけ制限するのは、一定の相関はあるにしても、議論が必要だと思うのです。