米国の大学で学生に新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種を義務づける動きが広がってきた。

今週に入り新たにイェール、コロンビア、プリンストンといった有名大学が相次いで義務化を発表。

秋の新学期に向けて接種を原則必須とした大学はこれまでに全米で約50校にのぼる。

ただ内訳は私立大学に偏っており、政治への忖度からか公立大学は義務化に及び腰なのが実情だ。

イェール大学(コネティカット州)は19日、秋にキャンパスで授業を受けるすべての学部生と大学院生を対象に、 新型コロナワクチンの接種を必須とすると通知した。

教職員にも義務づけるか専門家グループが検討しているといい、6月中に最終判断する方針だ。

ピーター・サロヴェイ学長とスコット・ストロベル学務長は「新型コロナの感染状況がこの先どうなるかは予断を許さないが、 ワクチンはウイルスの伝染を予防する最強のツールだ」と強調している。

同日にはコロンビア大学(ニューヨーク州)もワクチン接種を義務づけると明らかにした。

原則として秋以降キャンパスに来るすべての学生が対象となるが、宗教的あるいは医学上の理由による免除も認めている。

またプリンストン大学(ニュージャージー州)も20日、学生と院生を対象に接種義務化を発表した。

これにより、アイヴィーリーグと呼ばれる米北東部の名門私立大学8校のうち半数超が接種を義務づけることになった。

ワクチン接種の義務づけは法的あるいは公衆衛生上難しい問題をいくつか提起しているが、 ここ2週間ほどの間に導入を決める大学が目立って増えている。

背景には2つの要因がありそうだ。

一つは、大学側がこうした義務を課す権限については、議論の余地はあるものの判例では支持されていると考えられること。

もう一つは、学生側もおおむね義務化に賛成しているとみられることだ。

教育機関向けの調査やコンサルティングを手がけるマグワイア・アソシエーツの最近の調査によれば、 ワクチン接種の義務に従うと答えた大学入学予定者は全体の85%に達した。