※統一まであと6時間 フィリピン軍、韓国製軽攻撃機で南シナ海に集結中の中国漁船「追い出し作戦」 南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島のサンゴ礁近くに集結している中国漁船を追い出すためにフィリピン軍が韓国から導入した軽攻撃機FA-50PHを出動させたと中央日報が報じた。

集結は領有権を誇示するためともみられるが、中国側は「悪天候を避けているだけ」と主張している。

同紙はロイター通信の報道を引用。

「比国防省は3月28日、南シナ海のウィットサン礁近くに停泊中の中国漁船220隻の即刻退去を要求するために戦闘機を出撃させた」と伝えた。

ウィットサン礁はフィリピンが主張する排他的経済水域(EEZ)内にある。

ロレンザーナ比国防相は声明で「軍用機を毎日送って主権巡察を行っており、状況を監視している」と強調。

「フィリピンの漁船を守るために海軍駐留を強化する」とも述べた。

軽攻撃機FA-50PHは韓国航空宇宙産業(KAI)が量産した高等訓練機T-50の派生型のFA-50のフィリピン輸出用兄弟モデル。

現在、韓国空軍もFA-50を60機運用している。

フィリピンは2014年にFA-50PHを12機、約4億2000万ドル(現レートで約460億円)で購入する契約を締結。

17年までに順次引き渡された。

比空軍にはFA-50PHを導入するまで、満足なジェット戦闘機が1機もなかった。

中央日報によると、以降フィリピン軍はイスラム武装勢力の掃討作戦(マラウィの戦いなど)にFA-50PHを投入し、精密爆撃で大きな成果を得た。

当初、軽攻撃機の導入に否定的だったドゥテルテ比大統領は、このような知らせを受け「韓国が造ったFA-50PHが爆弾を浴びせ、テロリストを掃討することを願う」と満足感を示したという。

比政府はさらに12機の追加導入を検討しているとされる。

中国漁船団の集結が明らかになったのは3月7日。

比国軍などによると、五星紅旗を高々と掲げた大型漁船が船首を揃えて並んだ。

同じ船型で、統率が取れた動きをしていた。

中国外交部の華春瑩報道官は「漁船は南沙諸島で通常の操業を行っていた」と言明。

「中国漁船は長きにわたり、近海で操業を行ってきた。一部の船舶は風をよけていた。極めて普通のことだ。関係各国がこの状況を合理的に判断することを望む」とした。

これに対し、南シナ海の監視を担当する比政府のタスクフォースは「晴天でも中国漁船が実際に操業している様子はなかった」などと反論している。

漁船団には「海上民兵」と呼ばれる武装漁民が乗り組んでいるとの見方もある。

その動向には日本政府も関心を寄せており、加藤勝信官房長官は「南シナ海をめぐる問題は『地域の平和と安定』に直結するもので、わが国を含む国際社会が正当に関心を持つべき事項だ。南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にも、わが国として強く反対する」と中国をけん制した。

(編集/日向)