「女性差別ってこんなに世間が騒いでくれてうらやましい。障害者差別えげつないことたくさんあるのに。(中略)本当は女性差別なんて生っちょろいぞと思うんだけど、世間は(障害者差別には)あんまり騒いでくれない」  3月22日放送のNHK・Eテレ「ハートネットTV」での、大胡田誠弁護士の発言です。

森喜朗氏の女性差別発言は大きな騒動になるのに、障害者差別は注目されないと訴えました。

障害者も女性も、差別されてはならない同じ人間です。

大胡田氏は、なぜ女性差別を矮小(わいしょう)化するのでしょうか。

これまで多くの女性や障害者がさげすまれ、暴力を振るわれ、命を奪われています。

私も女性であり、発達障害の当事者です。

どちらが理由でも差別はつらいし、いずれも同様に深刻です。

「女性差別なんて生っちょろい」と一方を軽んじるのは、差別を助れでは「障害者よりもしんどい健常者はたくさんいる」と突き放す物言いと変わりません。

 番組は放送でこのくだりを字幕で強調し、司会も反論しませんでした。

番組Twitterでは前日に「女性差別問題を『生っちょろい』とぶった切る!?」と見出しをつけて当該部分の動画を拡散しました。

私も以前「ハートネットTV」に出演したことがあります。

いろいろな立場の人の思いに光を当ててきた信頼する番組がなぜ、と本当に悲しかったです。

 大胡田氏は謝罪を表明。

番組では「自分でもゆがんでいると思うんだけど」と前置きしていましたが、ゆがみを自覚していることは、言い訳にはなりません。

障害者差別をもっと知ってほしいという真摯(しんし)な気持ちを、女性への攻撃に変えないでほしい。

ジェンダー、人種、病気、障害、階層、性的指向など、あらゆる差別をなくそうと一緒に言えば、声はもっと大きくなるはずです。

アエラ 4/3(土) 11:30 写真