台湾鉄路管理局、安全管理に体質的不備 3年前にも脱線 非公表の事故も多数 台湾東部・花蓮で特急列車の脱線事故を起こした台湾鉄路管理局(台鉄)は、2018年にも同じ路線で速度超過による特急列車の脱線事故を起こした。

台鉄は今回の事故について、いち早く作業用車両を放置した業者に賠償を求める姿勢を示したが、線路の維持管理を含む台鉄の安全管理体制にも厳しい視線が注がれそうだ。

 現地報道によると、事故の直接の原因は、事故現場付近の線路わきの土手に停車していたトラックが、土手から線路に転落して列車に衝突したこととみられている。

トラックはサイドブレーキをかけておらず、警察は作業を担当した業者から事情を聴いている。

工事は台鉄がトンネル工事の一環として落石防止のために業者に施行させていた。

台鉄は「トラックが土手の上に停車していた理由は不明」だとして、業者に損害賠償を請求するとしているが、台鉄の管理責任を問う声は避けられない見通しだ。

 台鉄では2018年10月にも同じ路線で、特急列車「プユマ」号が脱線、死者18人を出す惨事が起きた。

原因は運転士の速度超過だが、その後、列車の速度監視システムの不具合を台鉄が放置していたことが判明。

さらに、16、17両年に起こした計25件の脱線事故を公表していなかったことも明らかになり、立法院(国会に相当)で批判が相次いだ。

台湾当局は昨年10月、この事故の調査報告書で、台鉄の安全管理態勢の不備を指摘した。

 台湾鉄路管理局は交通部(国土交通省)の一部で、日本の国鉄に相当する官営鉄道。

今年2月下旬にも同じ路線の台東県内で、作業員2人が作業列車に跳ねられて死亡する事故を起こしたばかり。

作業手順に違反し見張り要員が不足していたことが原因とされる。

(台北支局) 2021.4.2 16:58 産経新聞